私みちおはいま、4歳と1歳の男の子がいる4人家族の父です。
さかのぼること30数年前。同じように私の父も小さい子ども2人(私と弟)の父でした。
昭和後期と平成後期。約30年の時を経たことで、父として、夫として、置かれた状況にどのような違いが出てきたのでしょうか。
時代は変わってきていると誰もが実感していると思いますが、具体的に何が変わったか自分なりに整理してみたくなり、今回まとめてみました。
どちらの時代がいいか、という話ではなく、単純に環境や状況の違いにフォーカスしてみました。
どちらの時代にもいい点もあれば悪い点もあります。いい点に目を向けて前向きに過ごしていきたいものです。
仕事
家族のなかでサラリーマンとして仕事の中心を担うのは、今も30年前も夫がメインをであることが多いです。
ただ、仕事の質は、ずいぶんと変わってきたように思います。
[30年前]イケイケどんどん?!
30年前は家庭を犠牲にしてでもいかに会社に尽くすかが仕事の評価軸であったようです。
土曜日勤務は普通、社内の運動会やら社員旅行などもあり、社員は家族という雰囲気がありました。
それでいながら、ハラスメントなんて概念はなく、パワハラやアルハラなんかは日常茶飯事だったのではないでしょうか。
ただし、時代は好景気だから、売上はいまほど工夫しなくても上げやすかったはずです。
また、パソコンもなかったので、非効率な事務仕事が多くあり、気休めになる(いまで言ったら無駄な)業務が多かったのも違いとしてあるのではないでしょうか。
給料の面では、年功序列で年々給与が上がるのが当たり前であり、共働きを前提としていないので、夫の給料で十分家族を養える額が支払われるのが普通でした。
そのうえ、大きな会社では社宅制度などの福利厚生も充実していたので、いまよりもお金が手元に残りやすい状況だったと思います。
[いま]効率化、成果重視
二極化しているとは思いますが、働き方改革の流れもあり、勤務時間を減らし、休みも積極的に取るような流れができつつあります。
そのため、理解のある会社なら、夫であっても、家の用事で休むことも昔に比べるとしやすくなったはずです。
ただし、景気はずっと低迷しているため、売上を上げることはよほど工夫しないと難しいところがあります。
また、パソコンがないと仕事ができないくらいシステムに縛られており、何につけても効率化や成果が求められる、常に張りつめた雰囲気があります。
給料も労働力に対する対価という側面が大きく、家庭環境などはほとんど考慮されません。そのうえ社宅や家賃補助なども多くの会社では期待できません。
会社に尽くせば自動的に給料が上がる時代ではないので、安心感は得にくい状況だと思います。
家庭における役割
亭主関白という言葉をめっきり聞かなくなったように、夫が家庭で求められる役割はこの30年で大きく変わりました。
[30年前]男は仕事、亭主関白がまかり通る
多くの家庭では、夫は家で何もしないのが当たり前という状況がありました。自分の着替えの用意さえ、妻が用意するようなレベルです。
要は、男は仕事がすべてであり、家のことは妻がすべてやるという夫婦のかたちです。
それでいながら、家のことはやらないのに偉そうにいろいろ言う、亭主関白が公然と認められる土壌があったわけですから、女性はとにかく大変だったと思います。
家庭での夫の役割があるとすれば、せいぜい長期の休みに旅行に連れて行くくらいだったのではないでしょうか。
[いま]すべてのことはやって当然
共働きだから、専業主婦家庭だからに関係なく、夫だからやらなくていいなんて特例はありません。
しかも、家事にしても育児にしても妻と同じレベルを求められがちです。やっても文句を言われ、やらなくても文句を言われます。
このあたりは過去記事でたくさん書いています。
イクメンという言葉は嫌いですが、分かりやすくイクメンという括りでその苦悩を書き記しています。お時間あるときにぜひご一読ください。
ただし、夫が家事・育児に携わることが当たり前になったといっても、ほとんどの家庭でメインを担っているのは変わらずに妻です。
余暇の過ごし方
余暇の過ごし方も家庭における役割の変化とともに変わってきています。
[30年前]好き勝手しても基本許される
ここでも30年前は、仕事を頑張っているからでほとんどのことが許されます。
寝溜めしても、ギャンブルしても、酒飲みに行っても、タバコ吸いまくっても、仕事が大変だからで基本的には許されていたようです。
また自由に使えるお金も小遣い制だとしても今ほど少なくなかったんじゃないですか?
[いま]家庭第一!妻の許しがすべて
一転、いまはとにもかくにも家庭の予定が第一です。その予定にいかに夫として役割を果たせるかが試されます。
だらだらした休日など許されません。どちらかと言えば休日は、妻にとっての休息日であって、夫にとっては家事・育児を頑張る日になっていませんか?
もし、夫自身の予定を休日に入れるのならば、事前に妻の承認が不可欠です。
それは仕事の稟議よりも承認が得づらいものです。申請を上げる前に根回しをして、ようやく許可がもらえます。
たとえ許可がもらえたとしても、1日中自由だなんてありえません。
また、自由に使えるお金は小遣い制だとかなり少ないです。
原因としては家計に余裕がないことや夫への抑止力などでしょうか。
下手すると高校生よりも金銭的な自由がありません。アルバイトの時給はだいぶ良くなっていますからね。
さいごに
ということで、30年前といまを夫目線で比較してみました。(比較できる項目はもっとあるかもしれませんね)
もちろん時代がどうであれ、家庭ごとに状況は違うのでまったく当てはまらないかもしれません。
でも、夫の置かれている環境はかなり変わっていることだけは、分かっていただけるかと思います。
私たちの子どもが独立して、孫ができるであろう30年後は、いったいどのくらい変化しているんでしょうね。
男女平等が本当の意味で実現していたり、男性が育休を取るのが当たり前になっていたりはしてそうです。
もしかすると、時代の変化は年々早くなっているので、想像もしていないことが実現しているかもしれません。ロボットが育児するとかさ。
なにはともあれ、昔に比べて恵まれたと感じることを、夫も妻もよく噛みしめ、日々を過ごしていけると幸せになれると思います!
(夫として恵まれるようになったことは、やりたければどんどん家庭にコミットできるようになったことでしょうか・・・。仕事の人間関係が淡泊になったのは個人的に良かった変化ですね。)